2017/05/11 06:14

どうしてうちの子は「 ひらがな」や「漢字」が覚えられないのだろうかと思ったことがありませんか?
    又、「読み書き障害」という言葉をきいたことがありませんか?近年、通常学級に在籍する子どもの中には、このような一斉指導を受けても十分に平仮名の読み書きを習得できない子どもが少なからず存しています。 
  「読み書き障害」は、学習障害だけでなく、知的障害においても観察されます。知的に問題なく、日常生活での話し言葉での会話でもほぼ問題がないにもかかわらず、読み書きの学習に顕著に問題を示す子どもが対象です。知的障害や健常児との読み書きの学習の違いを指摘できる。発達の遅れと読み書き障害に配慮した支援が必要となります。日本での定義は、1年、2年の読み書きの遅れとされているが、子どもの読み書き障害の定義や診断は重要である。国際的な定義は、音韻障害(文字を音に替える脳の処理過程)基本とするとされている。日本の場合は英語と異なるし、漢字が加わるから、脳の処理過程も英語等と同じでない。  英語圏での読み書き障害の用語は、「ディスレクシア」という。        (障害者問題研究 第35巻第4号 2008年)    

    読み書き障害の原因として、文字の意味をとらえる脳の部位の活動が低下しているそうです。
たとえば、黒板に書かれた「さかな」という文字を見れば、多くの人は「魚」のイメージが瞬時に頭に浮かぶが、一方、ディスレクシアの場合は、「さ」「か」「な」というそれぞれの文字は読めても、それが「魚」のイメージに瞬時につながらないのです。反対に文字を書くとき、「『さかな』という字を書いて」と言われると、「魚」のイメージは浮かびますが、それが「さかな」という文字に結びつかない人もいます。機能が低下する部分は人によって異なります。 文字一つひとつは読めても、そこから意味を瞬時にイメージできないため、教科書のように長い文章が書かれたものを読ませると、スラスラ音読できず、通常の何倍も時間がかかってしまうことがあります。この障害の困難さを理解するのはなかなか難しいのですが、「カタカナで書かれた句読点のない文章を読む」感じです。
   最も支障をきたすのがテストの問題文を読んだり、音読や漢字の書き取りなどがある国語の授業ですが、ほかの教科でも教科書や板書や文字を読んだり、ノートに文字を書いたりするのに時間がかかるため、理解が追いつかないことが多いようです。(医師、発達障害の研究者お茶の水女子大学大学院教授の榊原洋一先生の話)   ご心配な方は、小児神経科の専門医院にご相談をお勧めいたします。